アーティストシリーズ Vol. 89
「堀至以展 -結晶の中を回る-」
2019年2月13日(水)~3月8日(金)
鑑賞 2019年2月27日(水)
即興的で気ままさを感じさせる線の重なりと図として透かされる絵具層の数々。
堀は、抽象と具象、地と図、過程と結果という対立し合う概念の間(あわい)を意識し制作している。
例えば、彼は描画を重ねていく際に地を部分的に塗り残すことで図として上層へ浮かび上がらせる。
このような重層的な画面は、制作過程を断片的に鑑賞者に提示する。
その過程を認識することで、対立概念のはざまを拡張しつづける堀の作品と真に対峙することとなる。