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『旅と創造』 池澤夏樹 X 港 千尋

あいちトリエンナーレ2016 シンポジウム
『旅と創造』 池澤夏樹 X 港 千尋
 
愛知芸術文化センター12階 アートスペースA
平成26年11月16日(日) 13:30~16:30
 
  
 
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先日決定した、あいちトリエンナーレ2016のテーマ「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」について理解を深めるためのシンポジウム。
 
登壇者は、あいちトリエンナーレ2016芸術監督の港 千尋氏。
ゲストに作家で詩人でもある池澤夏樹氏。
 
 
開場30分前に整理券配布ということで、並びました。
配布開始時に並んでたのは40名ほど。
最終的には120名ほどでしょうか。
 
 
まず池澤夏樹さんの公演。
静かな落ち着いた口調。
 
「一時的に他の土地に行く、戻ることが前提」という旅の定義。
旅の話でもある、著書『ハワイイ紀行』と『パレオマニア』の取材中の事柄。
アボリジニのドリーミングの考察から、中心がない結節点のネットワークについて。
 
子供時代からの読書経験などから、河出書房の世界文学全集を引き受ける経緯。
文学のトレンドとして3つ、「ポスト・コロニアリズム」「フェミニズム」「移動する人々」
 
移動によって違う文化の中へ。
移動が創造の一つのカギ。
 
最後に「旅に出ましょう」、と。
いい言葉だなぁ。
 
 
休憩を挟み、港さんと池澤さんの対談。
お二人は数年振りの再会だそう。
 
港監督、池澤さんの話を聴いて昔読んだ世界文学全集を想い出したと。
その中でも、チュツオーラの『やし酒飲み』を「これは文学なのか」という体験。
 
港監督が表現方法としてのメディアミックスを語り、池澤さんが作家として文学よりも美術界の方が風通しが良いのは、それが視覚や感覚的なものだからという意見。
 
 
今回の対談は、どちらかと言えば港監督が聞き役に徹していた印象。
あいちトリエンナーレ2016に向け、「色々なヒントを頂いた」という言葉に。
 
 
参加者からの質問にも、池澤さんが主に答えてた。
「言葉から言葉への移動、そこから何かが生まれる」
「翻訳は欠けるものもあるけれど、変身を遂げる」
 
 
3時間の予定、長いかと思いましたが池澤夏樹ファンとしては良かった。
『夏の朝の成層圏』や『マシアス・ギリの失脚』の執筆エピソードが聞けたり。
 
充実の3時間でした。
 
 
「あいちトリエンナーレ2016」、開催時にまた池澤さん呼んで欲しいなぁ。
その時に港監督が何て伝えるのかなぁ、なんてね。
 
 
 
 
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配布された資料。 
 
 
 
 
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終了後、サイン会へ。
 
始まった「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」
第1部第1回配本の『古事記』にサインをいただきました。
 
 
あいちトリエンナーレのキュレーターの拝戸さんがみえたので、ちょっと質問。
池澤夏樹さんを呼ぶというのは、港監督からだそう。
拝戸さんは池澤さんの事を「経験値が違う」と。
確かに、、、。
 
 
とても濃い1日だった。 
 
 
 
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愛知県名古屋市東区東桜1-13-2