『柳家喬太郎・三遊亭白鳥・林家彦いち 三人会』 落語会178回目
めいとう名人会vol.10
名東文化小劇場
平成27年8月27日(木)18:30~
三遊亭 白鳥 「メルヘンもう半分」
仲入り
林家 彦いち 「長島の満月」
地下鉄で上社駅へ。
会場は駅と繋がってて便利なんだけど、栄からとか遠いんですよね。
3人そろっての、オープニングトークから。
「自分の好きな事が仕事になったねぇ」と、それぞれ嬉しそうに。
まずは白鳥師匠の「メルヘンもう半分」
まさかの登場人物。
スナフキンは、あの帽子の被ったままなのか。
そこへ訪ねて来たのがムーミン。
「もう半分くださいな」が、妙なブキミさ。
設定から不思議な世界が拡がり、噺は怪談だし。
怪人白鳥ワールド。
今回はこれが一番だった。
喬太郎師匠は短かめで2席。
「決して、明日独演会があるからではございません」と。
新作の「ほんとうのこというと」
結婚前の彼女から、次々と繰り出される「ほんとうのこと」
そんなことは何でもないと、「ほんとうのこと」に合わせようとする彼と家族。
それぞれのキャラの捉え方と、シニカルな展開。
具体的過ぎる風俗情報で、照れたような仕草で身悶えする姿がカワイイ。
短いからこそ印象的。
休憩を挟み、「宗漢」
腕は良いが貧乏な村医者に、山向うの大店から診察の依頼がある。
供があると箔が付くと、女房を男装させて連れて行く。
まあエロ噺なんだろうな。
よく考えるとアブない噺だなぁ。
彦いち師匠は、「長島の満月」
出身地である鹿児島県長島の少年時代と、大学生としての都会とのギャップ。
数々のエピーソードが披露される。
近所の人から東京土産にもらった、オシャレな包装をされた白い物。
母親は何か分からず、訪ねて来た客にお茶菓子として出す。
客も分からず、食べながらも「何でしょうね」と。
お茶を飲んだ途端、大量の泡で「石鹸のごたぁ~」
「〇〇のようだ」を、鹿児島では「〇〇のごた」と言います、という説明が可笑しい。
東京で満月を眺め、長島の満月に思いを馳せる。
喬太郎師匠の「路地裏の伝説」を彷彿させる、余韻のあるラストの風景。
この3人がまとめて聴けるって貴重だなぁ。
また来年もやってくれるかなぁ。
名古屋市名東文化小劇場