「シャガール展 三次元の世界」 番外編その253
「シャガール展 三次元の世界」
~キャンヴァスから飛び出す恋人や動物たち~
2017年12月14日(木)~2018年2月18日(日)
鑑賞 2018年1月19日(金)
この頃から彼の活動の場所はパリではなく、地中海の光あふれる南フランスの小さな村々へと移っていきます。
環境の変化は創作にも大きな影響を与えます。
陶器を手がけた2年後の1951年には最初の彫刻作品が誕生します。
この頃シャガールはすでに60代半ばの円熟期にさしかかっていましたが、新しい表現手段を手にした彼は、まるで子どものように喜々としながら新たな創作意欲をみなぎらせます。
そして生み出された陶器や彫刻の数々。それは画家の余技をはるかに超えた、独自性と創造の喜びにあふれています。
<シャガール:三次元の世界>と題された本展は、この作家のあまり知られていない彫刻と陶器などの立体作品を、まとめてご紹介する日本で初めての試みです。
約170点の出品作品のうち、3分の1が彫刻と陶器、それ以外は馴染みの深い絵画や素描、版画といった構成です。
シャガールが立体作品に取り組むのは晩年ですが、三次元への意識はごく初期の作品にも見られます。
絵画と彫刻、平面と立体が、この作家の中でどのように意識され、作品化されていったのか。そ
2つのシャガールの世界をどうぞお楽しみください。