『イメージフォーラム・フェスティバル2014』 番外編その74
『イメージフォーラム・フェスティバル2014』
名古屋:平成26年6月18日(水)~22(日) 愛知芸術文化センター
鑑賞 平成26年6月18日(水) 19:00~
『惑星TEトLA』 手塚眞
イメージフォーラム・フェスティバルとは
作家性、芸術性、創造性の高い映像作品を世界中から集めて上映する映像アートの祭典です。
1987年にスタートし本年度で28回目の開催となる日本最大規模の映像フェスティバルです。
イメージフォーラム・フェスティバル2014はゴールデンウィーク開催の東京を皮切りに、京都、福岡、名古屋、横浜で開催します。
惑星TEトLA 手塚眞/8ミリ/100分/2014
1985年から作られている手塚眞のライフワークとも言える作品で、架空の惑星「TEトLA」の歴史を8ミリフィルムで綴る。
上映のたびに作り変えられ、同じ状態で2度上映されることはない「成長する映画」。
今回は作者による朗読が加わった集大成バージョンで上映。
商業的な映像とは一線を画す創造性の高い作品の上映。
その中に手塚眞の作品、『惑星TEトLA』が上映されるということで行ってきました。
「シャガール展」が6月8日(日)で終了し、次の「あなたのリアル、わたしのリアル」が6月20日(金)ということで、その合間の静かな愛知芸術文化センター。
お客さんは40人ほど。
今回の上映は手塚眞監督自身の朗読がある。
簡単な舞台挨拶に登場。
以前と変わらず金髪なのでうれしくなる。
朗読は淡々と。
落ち着いた声に、独り言のような言葉。
最近はすべて高画質の映像に慣れているので、8ミリフィルムの味わいとも言える画質の粗さや、ホコリの影が懐かしい。
様々なイメージが展開。
荒れた大地かと思えば、雲が流れる緑の山々。
日本的な室内や、時代や文化を越えたような空間。
前衛的なダンスの女性たち。
プライベートな感触があったりもする。
所々に現れる手塚監督自身。
8ミリフィルムでここまで出来るのかという映像の驚き。
30年に渡り、撮り続け蓄積された映像の数々の「断片映画」
上映される都度、編集され新たなシーンが加わる「成長する映画」
今回みたバージョンを再び見ることはない。
8ミリフィルムで撮り続ける、その情熱。
一般向けに勧められる映画ではないでしょうが、見られて良かった。
公式プログラム 600円
上映後、ロビーで手塚眞監督と少しお話しさせてもらった。
30年前「MOMENT」見て驚いたなんて事や、8ミリフィルムの時代の話し等。
「まだこんなことやってます」なんて言ってた。
お昼に「アルジャーノンに花束を」のダニエル・キイス氏の訃報があり、この本を読んだのも30年ぐらい前だったなと。
30年ほど前を、いろいろ想い出してた日でした。
イメージフォーラム・フェスティバル2014