少年王者舘 『思い出し未来』 番外編その142
第38回本公演 『思い出し未来』
平成28年2月11日(木・祝)〜14日(日)
鑑賞 2月11日(木・祝) 19:00~
「あす」が「いま」を喰い破り、呑み込み、喰い尽くす因果の涯で、現れ消え回転を続ける、もうひとつの地球「Dearth」にて、往環し、循環し、停滞し、跳躍し、逆転し、逆流する「時間」と「ヒト以外」の「モノカタリ」。懐哀( なつかな)しくて、愁嬉( うれうれ)しくて、美苦しくて、素晴らしくも、怖面白くて、壊れ懐かしい「超絶ヘヴィメタフィクション」。 「思い出し笑い」のように「明日の残り香」が「いま」を包む、アシタの予告編。
七ツ寺共同スタジオでの、2年半振りの本公演。
前回の「ハニカム狂」から、そんなに経ったんだ。
19時開場。
入場はネット予約・チケットぴあ等・当日券の順。
客席は階段状で、1人に1つ座布団の自由席。
懐かしめの洋楽が流れ続ける中、ザワザワとした話し声が聴こえ始め暗転。
和服をアレンジした独特の衣装の女性たちと、四隅に男。
同じセリフが繰り返され、同じシーンが繰り返される。
映像が被り、これぞ少年王者館といった歌とダンス。
冒頭から天野天街の世界。
10歳の少年と4人の男たち。
薬物依存の男
ギャンブルにハマる男。
自殺を繰り返す男。
経営する工場が上手くいかない男。
すべて少年の未来の姿らしい。
ばあちゃんと娘たち。
青い鳥と幸福。
そして麦わら帽子、失くしてしまう靴や白いシャツが暗示するもの。
化学や物理学の用語といった、単語の羅列。
追い切れずにどんどんこぼれてしまうけど、構築されて行く世界。
これだけの空間しかないのに、疾走感が出るのがスゴイな。
いつになく笑える場面の多さ。
でも涙が出そうになるのは、自分が父親だからなのか。
「トワイライツ」とも重なる世界。
連環する世界を食い破ってやるという意志。
思い出せる未来を変えること。
終演後、舞台に残された帽子が心に残る。