人形劇団 夢知遊座 『婦・芝浜』『死神』 番外編その31
人形劇団 夢知遊座
大人向け一人人形芝居 おとしばなし二題
佐藤千夏一人人形芝居 『婦・芝浜』
鈴木宣隆一人人形芝居 『死神』
観賞日 平成25年6月1日(土) 18:30~
梅雨の合い間。曇り空。
どこかでチラシをもらい、落語が題材ということで電話予約しておく。
入場するとパイプ椅子が並べられている。
七ツ寺共同スタジオで椅子席って初めて。あるんだ、椅子が、、、。
主催者の予想以上だったようで、途中で椅子の追加。
80席程。満席です。
拍子木を打ち、開演。
まず『婦・芝浜』(おんな・しばはま)。
文楽のように60センチ程の人形を、伊藤千夏さんと黒子で操る。
着物などもしっかり造り込んである。
魚勝の女房の一人語りといった趣き。
顔の上げ下げ、腕の伸ばし方、手のひらの向き。いろいろな感情が汲み取れる。
震えながら拾ってきた金を数える動作が、踊りになってしまったりと笑いも。
亭主が心を入れ替え仕事に精を出し、暮らし向きが楽になった3年後の女房の口調の変化。
心に余裕が出来るってのは、良いもんだなと思わせる。
「えっ、夢になるといけないって、、、。あたしが夢にはさせないよぉ」で幕。
続いて『死神』。
こちらは鈴木宣隆さんと黒子で、甚八(死に八ではない)と死神の2体を操る。
「死にてぇ、、、」とつぶやく時のしょんぼりした姿。
ちょっとしゃがれた声も楽しい。
「アチャラカモクレン、キューライス、テケレッツのパー」と呪文を唱えると、死神がピューっと飛んでいってしまう演出も人形劇ならでは。
死神に言われるまま医者になり、大金が入って浮かれる仕草。細かいです。
約束を破り、死神にロウソクが並ぶ場所に連れて来られた甚八。
「ここはどこ?」、「冥土だ」、「秋葉のメイド喫茶!」なんてのも。
どんなオチになるかと想って見てました。
手をブルブルさせながらも新しいロウソクに火が移せたところで、死神が吹き消してしまう談志師匠バージョン。
1時間15分。
落語との違いを楽しめました。いろんな表現がありますね。
常連さんが多いようで、スタッフと声を掛け合う姿がアットホームな雰囲気。
人形劇、なかなか面白かったです。